
東京大学 物性研究所極限コヒーレント光科学研究センター板谷研究室

イオン化した液膜ジェットでの高調波発生に関する論文が、Phys. Rev. Aに掲載されました。
高強度近赤外レーザーを液膜ジェットに集光することにより、凝縮体中に高密度プラズマを瞬時に生成することが出来ます。この状態のエタノールや水に中赤外レーザーを照射し、高調波発生を調べました。その結果、電子密度が臨界プラズマ密度を超えると、高調波発生は強く抑制される一方で、表面から約100 nmの領域を伝搬するエバネッセント波によって高調波が発生することを見いだしました。この結果は、イオン化した液体を用いることで、強く不均一な高強度光電場を発生できることを示しており、液膜ジェットが強レーザー場下での新しい物理現象の探索する有用な舞台となると期待されます。
Tomoya Mizuno, Tianqi Yang, Takayuki Kurihara, Yimin Gu, Tomoyuki Shoji, Teruto Kanai, and Jiro Itatani, "Harmonic generation in preionized liquid plasmas driven by intense midinfrared pulses", Phys. Rev. A 112, 043123-1-14 (2025). [DOI: 10.1103/1mtc-m2gt]

(a)イオン化した水におけるエバネッセント波の伝搬と、(b)強い共鳴吸収のみが存在する場合の光電場の伝搬の様子(シミュレーション)。


